『セクシー田中さん』のトラブルで何かと話題の映像化問題ですが、大人気の『海猿』でも同じくトラブルがあったと話題です!
一体何があったのか、気になったので調べてみました。
そこでこの記事では、海猿の原作者に起こったトラブルの内容や、その中で問題となった偽物疑惑についてまとめています。
『セクシー田中さん』のトラブルについてはこちら
脚本家相沢友子さんのインスタ内容はこちら
海猿原作者トラブルnote内容まとめ!
名前:佐藤 秀峰(さとう しゅうほう)
生年月日:1973年12月8日
年齢:56歳
職業:漫画家
代表作:『海猿』『ブラックジャックによろしく』
大ヒット映画『海猿』の原作者である、佐藤秀峰さんが2024年2月2日に、自身のnoteに投稿した内容が話題になっています。
「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんの訃報を受け、自身の体験を投稿したものです。
佐藤秀峰さんは、漫画の映像化でトラブルが頻発することに心を痛め、当時の出来事がフラッシュバックすると語っています。
一体何があったのか、佐藤秀峰さんのnoteの内容を簡潔にまとめました。
①「海猿」の映画化は決まってから知った
何と、『海猿』の映画化に関しては、フジテレビと出版社の間だけで決定され、原作者である佐藤秀峰さんに対しては事後報告だったというのです!
「ブラックジャックによろしく」は連載開始から2年経たずにテレビドラマ化されました。
「海猿」もその少し後に映画化されました。
すでに「ブラックジャックによろしく」のドラマが話題になっており、小さな制作会社からテレビ局まで様々なところから企画書が届いたそうです。
詳しい話は聞かされず、ある日映画化が決まっていました。企画書というのは作るのは簡単ですが、実現することはほとんどありません。
佐藤秀峰noteより
「映画は水ものだから企画段階では真剣に考えなくて良い」という編集者の言葉を真に受けていたら、ある日決まっていました。
これには驚きですね!
「映画は水ものだから企画段階では真剣に考えなくて良い」という編集者の言葉に騙されたような形になっています。
さらに、佐藤秀峰さんに映画化の話があったのは、既に決定した段階だったため、原作者として口を挟める段階ではなかったとのこと。
これは原作者としてはかなり辛い経験だったと思われます。
決まったと思ったら僕が口を挟める余地はありませんでした。
佐藤秀峰noteより
②契約書に判を押すことを要求された
また、本来であれば都度原作者の許可を取ることが契約書で決まっているにも関わらず、既に企画が進んでいることを理由に契約書に判を押すことを要求されました。
漫画家は通常、出版社との間に著作権管理委託契約というものを締結しています。
佐藤秀峰noteより
出版社は作品の運用を独占的に委託されているという論理で動いていました。
契約書には都度都度、漫画家に報告し許諾を取ることが書かれていました。
が、それは守られませんでした。
すでに企画が進んでいることを理由に、映像化の契約書に判を押すことを要求されました。
原作者である佐藤秀峰さん知らないところで決まっていた映画化に、何も意見も言えず判を押さなくてはいけない事態になりました。
しかも、原作使用料は200万円弱。
後の『海猿』のヒットを考えると、かなり少ない金額ですよね。
そういった契約書に半ば強制的に判子を押す必要があったと語っています。
さらに、佐藤秀峰さんは映画の映像関係者に一人も会っておらず、脚本すら見たことがないんだとか!
『海猿』は、原作者の意見が全く反映されていない映画だったということが分かります。
試写会に呼ばれたかどうか記憶が定かでありません。
佐藤秀峰noteより
映像関係者には一人も会いませんでした。
脚本?
見たことがありませんでした。
③映画の内容は漫画で描きたかったこととはまったく違った
そんな経緯があって公開された映画『海猿 ウミザル』(2004年公開)。
原作者の佐藤秀峰さんは、この映画のことを
「クソ映画」
と語っています。
作品が自分の手から奪われていく感覚を味わい、公開された内容は佐藤秀峰さんが漫画で描きたかったこととはまったく違う内容でした。
作品が自分の手から奪われていく感覚がありました。
「漫画と映像は全くの別物である」と考えました。
そうしないと心が壊れてしまいます。映画はDVD化されてから観ました。
佐藤秀峰noteより
クソ映画でした。
僕が漫画で描きたかったこととはまったく違いました。
④結果、映像に文句を言わない漫画家になった
佐藤秀峰さんは、公開された映画を「クソ映画」だと思いつつも、そういった感想を周囲に漏らすことはしませんでした。
周囲のスタッフにとっは、「作品に納得している」と映ったのかもしれませんが、それは違います。
佐藤秀峰さんは、自分を殺していただけなのです。
と同時に、出版社への不信はどんどん募っていったそうです。
しかし、当時はそうした感想を漏らすことはしませんでした。
たくさんの人が関わって作品を盛り上げている時に、原作者が水を指すのは良くないのかなと。
自分を殺しました。こうして僕は映像に一切文句を言わない漫画家となりました。
佐藤秀峰noteより
一方、出版社への不信は募ります。
何も言わないことと、何も不満がないことは違います。
“何も言わないことと、何も不満がないことは違う“
この言葉がかなり重たいですね。
⑤出版社とテレビ局は利害が一致している
佐藤秀峰さんは、今回の件の問題点として
出版社とテレビ局は「映像化で一儲けしたい」という点で利害が一致している
という点を指摘していました。
漫画家寄りのはずの出版社も、利益優先のため映像化の契約を結んで本を売りたいと考えているため、漫画家からの要望があったとしても、それを全てテレビ局に伝えているかどうかはわかりません。
結局出版社側は、「テレビ局の予算が足りないようだ」などの理由をつけて言いくるめられたと語っています。
そして漫画家は蚊帳の外になってしまう、とnoteで問題視しています。
出版社は、テレビ局には「原作者は原作に忠実にやってほしいとは言っていますけど、漫画とテレビじゃ違いますから自由にやってください」と言います。
そして、漫画家には「原作に忠実にやってほしいとは伝えているんだけど、漫画通りにやっちゃうと予算が足りないみたい」などと言いくるめます。「海猿はスペクタクルだから!
佐藤秀峰noteより
原作通り作ったらハリウッド並みにお金がかかっちゃうから!」
かくして、漫画家は蚊帳の外。
テレビ局と出版社の間で話し合いが行われ、事が進んでいきます。
『セクシー田中さん』でも同じようなことが起きた可能性がありますね!
『セクシー田中さん』のトラブルについてはこちら
⑥『海猿』の原作者を名乗る偽物が現れる
そして恐ろしい事態が発生します。
なんと、海猿の原作者は佐藤秀峰さんであるにも関わらず、『海猿』の原作者を名乗る人物が現れ、「映画次回作の脚本はオレが書く」と言い出したというのです。
また、この偽原作者は実際に漫画の関係者でもあったため、話がややこしくなってしまったそうです。
さらに、「海猿」の原作者を名乗る人物は何人もいたそうで、佐藤秀峰さんは心が折れてしまいます。
「海猿」の原作者が現れました。
佐藤秀峰noteより
「海猿」の原作者は僕なので、どういうことか分からないかもしれません。
とにかく海猿の原作者を名乗る人物が現れ、「映画次回作の脚本はオレが書く」と言い出したのです。
⑦初めて原作者の権利を行使し、偽物原作者と対立
今回の事態に疲れ切ってしまった佐藤秀峰さんは、原作者の権利を行使し、続編の映像化を許諾しませんでした。
さらに、原作者の名乗る人物には、今後映画に関わらないよう念書に判を押させました。
偽物が誰かはすでに分かっていたんですね!
僕はすっかり嫌になってしまい、初めて原作者の権利を行使しました。
佐藤秀峰noteより
続編の映像化を許諾しませんでした。
それまで事後報告でしぶしぶ押していた判を押さなかったのです。
一方で原作者の名乗る人物には、今後、映画に関わらないよう念書に判を押させました。
⑧心が壊れてしまう
その後佐藤秀峰さんがなかなか判を押さないため、いよいよテレビ局のプロデューサーとの直接対面となりました。
その際に「著作権使用料を100倍にしてくれたら許諾する」と条件を提示しましたが、テレビ局の回答はNOでした。
結局いくらになったかは公表されていませんが、最終的にはお金で解決することになりました。
しかし、このトラブルで佐藤秀峰さんの心は完全に壊れてしまいます。
⑨映画は大ヒット!しかし主演俳優(伊藤英明)は嫌な奴だった
結局『海猿』は第4弾まで作られ大ヒットしました。
佐藤秀峰さんも一度、主演俳優を紹介すると言われ『海猿』の現場を訪れています。
しかし、その際主演俳優の方はとてもピリピリしており、
「原作者?しゃべんなきゃダメ?」
と吐き捨てたといいます。
原作者に対する態度とは思えません。
佐藤秀峰さんも、その主演俳優のことを『嫌なやつ』と発言しています。
この主演俳優ですが、他でもない、伊藤英明さんと思われます。
ちなみに伊藤英明さんは、自身のInstagramでこんな投稿をしています。
記事を読みました。
Instagramより
『海猿』は僕にとって一生の財産です。いまだにありがたいことに『海猿』が大好きでした、と声を掛けて下さる方、手紙を下さる方、インスタグラムにメッセージを下さる方が沢山いらっしゃいます。
約20年前、現場に出向いて下さり佐藤先生に頂いた原画を今も大切にしています。撮影に携わった全員で過ごした時間も作品も自分の宝物です。
佐藤秀峰さんのnoteを読んだ人からは、伊藤英明さんの白々しい文章に批判の声が集まっています。
※2024年2月12日追記
先ほどの伊藤英明さんのインスタの件に対して、佐藤秀峰さんがnoteでこのような投稿をしています。
日本テレビ系で放送された連続ドラマ『セクシー田中さん』原作者の芦原妃名子さんの訃報に触れて、『海猿』をめぐる僕自身の経験を語る内容でした。
その中で映画主演俳優との初対面の印象について、「嫌なヤツだと思いました」と書きました。
それに対し、俳優の伊藤英明さんが自身のインスタグラムを更新し、記事について言及しました。伊藤さんの大人な対応に、自分の未熟さを恥じ入るばかりです。
ところで、イラストに書かれた日付を見ると2005年となっています。
佐藤秀峰noteより
僕が撮影現場を訪れたのは2012年(もしくは2011年?)の一度きりです。
2005年に伊藤さんが会ったという「佐藤先生」とは、一体誰だったのでしょうか。
なんと!伊藤英明さんがインスタに投稿したサインの日付と、実際に佐藤秀峰さんが現場へいった時の時期が全く異なるというんです。
ここにきてかなりのホラー展開になってきました・・・
伊藤英明さんは一体誰にこのサインをもらったんでしょうか。
ちなみに、伊藤英明さんの投稿したサインと、実際の佐藤秀峰さんのサインが異なるという指摘もあります。
伊藤英明が貰った原画サイン
— パナマ文書 (@Panamabunsyo) February 11, 2024
と
佐藤秀峰さんのサインの比較 https://t.co/OZi0mxtxP3 pic.twitter.com/3yaj3dhqxu
確かに佐藤の”佐”の字の書き方が違う気もします。
このサインも“偽物の原作者”によるものの可能性もありますね。
⑩”嫌なこと”が多発し「海猿」がテレビやネットから消えた
佐藤秀峰さんは、映画公開後の2012年、
- フジテレビ報道スタッフが事務所にアポなし取材に訪れる
- 『海猿』の関連本を無断で出版
といったことを受け「フジテレビと絶縁する」と宣言しています。
当時も大きく話題になりましたね。
絶縁したことで、「海猿」はテレビやネットから消える事態となり、佐藤秀峰さんに多くの批判が集まりました。
こちらがフジテレビからの謝罪文です。
その後フジテレビからの謝罪により、和解したことを当時のnoteで報告しています。
海猿原作者トラブル!偽物疑惑の小森陽一は何者?
先ほど『海猿』のトラブルで話題になった佐藤秀峰さんのnoteを紹介しましたが、一番気になるのは『偽物の原作者が現れた』という部分ではないでしょうか?
実はこの偽物は、作家の小森陽一さんではないかと言われています。
名前:小森 陽一(こもり よういち)
生年月日:1967年5月4日
年齢:56歳
職業:小説家、漫画原作者、脚本家
佐藤秀峰さんのnoteには、偽物の原作者についてこのように書かれています。
- 取材に協力している
- 語ったエピソードが漫画に登場している
- 実際に漫画の関係者
そしてここで海猿のコミックスの表紙を見て見ましょう。
よく見ると、漫画家の佐藤秀峰さん以外の名前があることが分かります。
それこそが先ほど紹介した小森陽一さんです。
原作・作画:佐藤秀峰
原案・取材:小森陽一
との名前が記載してあります。
小森陽一さんのウィキペディアにも、海猿の原案を務めていたことが記されています。
実は『海猿』は、小森陽一のボツになった海保をテーマにした漫画作品の企画を、佐藤秀峰さんがリブートして生まれた作品でした。
完全なる佐藤秀峰さんのオリジナル作品というわけではなかったんですね。
小森陽一さんはあくまで原案を担当しただけですが、2人の間に何らかのトラブルがあったことは間違いないですね。
佐藤秀峰さんは、後に発表した漫画『Stand by me 描クえもん』にて、自身と小森陽一さんと思われるキャラクターを登場させています。
『描クえもん』はほぼ佐藤秀峰さんのエッセイのような内容です。
主人公の描男が『魚猿』という漫画を描き、大ヒットします。
しかし、『魚猿』の取材担当だった「功盛(コーモリ)」が、自分が原作者であると名乗り出してしまうのです。
この「功盛(コーモリ)」こそ、小森陽一さんだと言われています。
先ほどのnoteの内容と酷似していますよね!
このことから、偽物の原作者というのは、小森陽一さんであると考えられます!
まとめ:海猿原作者トラブルnote内容まとめ!偽物疑惑の小森陽一は何者?
この記事では、『海猿』の映画化の際にトラブルになった、佐藤秀峰さんのnoteの内容や、偽物原作者とされている小森陽一さんについてまとめました。
原作があるものの映像化の問題は、『セクシー田中さん』の事件以降かなり話題になっています。
やはり以前から少なからずトラブルになっていたようです。
“原作者が何もいわないから、何も不満がないということではない”
という佐藤秀峰さんの言葉が心に刺さりました。
本来であれば、原作あっての映像化のはずなので、今後同じようなトラブルが起きないよう、原作者と出版社、そしてテレビ局の間でしっかりとすり合わせがあった上での映像化になることを願います。
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